【日本再発見 たびを楽しむ】注目スポット多い〝歴史的遺産〟~紀尾井坂(東京都千代田区)

短い坂ながらも歴史のある紀尾井坂=東京都千代田区 短い坂ながらも歴史のある紀尾井坂=東京都千代田区

 JR四ツ谷駅から永田町方面に徒歩で約10分。江戸幕末から明治にかけて激動の〝舞台〟となった「紀尾井坂」(東京都千代田区紀尾井町)が、明治維新から150年目にあたる今年、再び注目を集めている。

 もともとは清水坂と呼ばれたが、江戸時代、周辺に歴史を動かした紀伊徳川家、尾張徳川家、彦根藩井伊家の屋敷があったことから、各家の名前の一字ずつをとり、紀尾井坂と呼ばれるようになった。

 坂を下ったところの同町・清水谷付近は、明治11(1878)年に維新の三傑に数えられる大久保利通が暗殺された「紀尾井坂の変」が起こった地。清水谷公園には、大久保をしのんだ「贈右大臣大久保公哀悼碑」が建ち、現在も大久保の足跡をたどる人があとを絶たない。

 そんな〝歴史的遺産〟の周辺には注目スポットも多い。チューダー様式の洋館で旧李王家の邸宅だった赤坂プリンスクラシックハウス、ホテルニューオータニの庭園にあるイヌマキとカヤは樹齢200年以上の老樹で千代田区の天然記念物に指定されているという。千代田区観光協会は「紀尾井坂を通り、(地下鉄)永田町駅近くの弁慶橋をめぐる観光コースを随時開催しており、かなり注目を集めています」と話す。

 1世紀半という節目の年。緑が濃く、都心の喧噪(けんそう)から切り離された風情の中で体感する歴史文化は、格別なものといえそうだ。

 ▽9月3日に東京都千代田区の紀尾井ホールで「ウェルナー・ヒンク ヴァイオリンリサイタル」が開催される。問い合わせは、ヴォートルチケットセンター(電)03・5355・1280。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加